「ドローン・エアモビリティ産業 2019年の動向+2020年に向けた展望」(Drone Fund主催)取材

12月2日、Drone Fund主催のメディア限定セミナー「ドローン・エアモビリティ産業 2019年の動向+2020年に向けた展望」に参加し、CNET Japan にて記事掲載いただいたのでご報告します。

ドローン・エアモビリティは実証から実装へ

今回のセミナーでは、ドローン・エアモビリティ産業の国内外における2019年の動向のまとめと、それを踏まえて2020年の展望について、ビジネス面・政策面からお話を伺いました。

ドローンは「レベル3」が社会実装へ

ドローンについては、やはりレベル3(無人地帯での補助者なしの目視外飛行)の「社会実装」が進んだという点は、2019年の大きなトピックではないでしょうか。

7月、楽天と西友が、横須賀沖の無人島・猿島にある、バーベキュー場へ、食材や飲料などをドローンで配送するサービスを提供しました。

10月の台風19号で孤立した東京都奥多摩町へ、ANA、ACSL、ドコモが連携して、実際に救援物資をドローンで届けたことも、日本初の取り組みとして注目されました。

海外では、米国小売大手のウォルグリーン(ドラッグストアチェーン)が、ドローンでの宅配サービスの実証に成功しています。

ドローンは、物流、点検、測量、農業など様々な産業領域での実証実験が進められていますが、社会実装という面では物流が一歩リード、といったところでしょうか。

個人的には、点検、測量は、ほぼDJI一択という機体オプションのなさ、農業はPDCAの1サイクルが年単位というスケジュールによって、実装に時間がかかっているのではという印象です。

エアモビリティは「有人飛行」の実証が進む

エアモビリティについては、人を実際に乗せた「有人飛行」が、海外を中心に進んでおり、ニュースを見ながら私もワクワクしてました。

10月には、なんとシンガポールで、ドイツの航空機メーカーのVolocopterが、有人飛行の実証実験に成功したのです。ボーイングやエアバスなど、大手航空機メーカーも、開発および投資を進めています。

Uberも、2020年から、オーストラリアのメルボルンで試験飛行を行うと発表しています。日本では、スカイドライブが年内に有人での試験飛行を予定しているとか。

セミナーで千葉氏が指摘した、「航空機と自動車、空と地上の上下から大競争が起きている」という構図が、非常にわかりやすく感じました。

「ドローン・エアモビリティ産業 2019年の動向+2020年に向けた展望」については、記事にて詳しく説明していますので、ぜひお読みください。

他媒体の記者さんの質問も勉強になりました

今回のセミナーは、他媒体の記者さんと一緒に参加させていただいた、ということで、それも大変勉強になりました。

セキュリティ関連の質問から、防衛省における不正ドローンへの対策は原稿法整備でどこまでできるのか、航空管制塔の整備については今後どのような段階で進むのか、など

自分1人でのインタビューでは、きっとうまく引き出せていないだろうお話も、たくさんお伺いすることができ、ありがたかったです。

同時に、新しい産業がこれから立ち上がるなか、社会受容性をいかに醸成するか、世の中の議論をどのように作り出すか、メディアが果たすべき役割は極めて重要で、ライターとしての意識も改めて考えさせれる好機となりました。