男女脳の違い「私たちは協力したら最強になるように、つくられている」

2020年5月30日、キャリコンサロン主催「~男女脳の違いから学ぶ~
感性コミュニケーション講座」を受講してきました。「こんなに違うんだ!」と驚きが冷めないうちに、感じたこと気づいたことを書き留めておかさたいと思います。

「違いを知っていること」が大事

講師は、感性アナリスト/プロダクトデザイナーの手塚祐基氏。21年間、時計製造会社にて腕時計デザイン開発に携わられたのち、「妻のトリセツ」で知られる感性研究の第一人者、黒川伊保子氏の感性理論に出会い師事。現在は、「男女脳差理解によるダイバーシティコミュニケーション講座」インストラクター養成の講師も勤められいます。

前職の経験を活かしつつ、感性研究の取り組みを融合させて、独自のキャリアを切り開かれているご様子、かっこいいです!

手塚氏は、腕時計デザイン開発のお仕事をされていたときのトラブルを振り返って、「男女の脳の違いで、周囲に迷惑をかけていたことに、退職してから気が付いた」そうです。

透明な新素材を開発時に、女性である手塚氏は、男性である技術の方よりも、男女脳の違いによって見える色数が多かったため、うっすらと紫がかった色味が見えたのですが、技術の方にはそれが見えないため「透明じゃないか!」と、ちょっと険悪になってしまい、「技術研究所に喧嘩を売った感じになってしまった」と明かしました。

「知っているか知らないかで、対応が異なる。まずは、違い知っていることが大事。男女脳の違いは、能力の差ではなく、感性の差なのです。」

また、男女脳の違いを知ることは、男女間だけではなく、感性が異なる感じ方が異なる人との間に当てはまること。確かに、男性脳っぽい女性もいれば、女性脳に歩み寄りやすい男性、そうでない人もいそうです。

「共感する、分かり合うことは、目指しちゃダメ。わからないものはわからない。わからないもの同士だから面白い。」

ダイバーシティの本質はここにあるのだな、と思いました。共感しなきゃ、理解しなきゃ、と思うのではなくて、まずは「知る」「違いを面白がる」ところから。改めて、心に留め置きたい一言です。

男女が好む対話モデルは「相入れない」

右脳は感性、左脳は思考。女性はエモーショナル、男性はロジカル。これは割と、一般的な認識かと思います。

なるほどと思ったのは、脳の違いによって、好む対話モデルが異なるということ。

2つの対話モデルとは、「事実文脈」と「心文脈」だそう。ふむふむ!

男性は確かに、ファクトベースで解決策を合理的に導き出そうとするし、女性は「共感してほしい!」と解決策ばかり提示する男性にイライラが募ることもしばしば。

でも、男性だからいつも左脳・事実文脈、女性だからいつも右脳・心文脈、というわけではないそうです。

基本的には、男女共に、全機能を搭載しているのだけれど、「とっさに使う側」が決まっており、それぞれの性の生存に有利な方向にチューニングされているのだそうです。

講義では、女性は集団で子どもを育てるため、生存のために共感や協力が最も重要、男性は狩猟中にいちいち共感してお喋りしていたら獲物が逃げてしまい、死活問題だ、など面白いエピソードも紹介されました。

また、「脳の使い方」についての説明もありました。

男性の脳は、右脳側と左脳側をそれぞれ前後に接続するネットワーク、女性の脳は右脳と左脳の両方を接続するネットワークが、それぞれ発達しているのだそう。

男性はシングルタスクで問題解決スピード重視、女性はマルチタスクが得意で共感と理論が混在するといった現象は、ここから来るのか〜。

お互いの優れた点が、お互いの弱点である

講義が進むにつれて、お互いに分かってほしい、変わってほしいと望むのではなく、「そういう生き物なんだな」と捉えるしかないのではと思えてきました。

「男女の差はお互いの優れた点がお互いに弱点になる。わたしたちは、協力したら最強になるように、つくられている。」

講義中の先生のこの言葉は、とても腑に落ちます。

お互いの違いを、「なんでできないんだ」と攻撃しあっていては、争いが絶えず不幸になるように、もともとそういう風に作られているのですね。

組織の中に男女脳が混在することで、気づき、問題提起、発想の転換、解決策、コミュニケーション、タフさの種類が、どんどん多様化し、組織が強くなるという指摘もありました。

家庭という小さな組織にも、当てはまるのではないでしょうか。

家族でキャリアについて話し合うには、お互いが自己開示をして、お互いのキャリアニーズについて対話を始めることが第一歩ですが、

お互いがより話しやすい対話の場を作るためには、男女脳の違いについて意識することはとても有益ですね。

ちなみに、オンライン講義を聴講中、6歳息子氏が同じ部屋でLaQをしながら聞いていたようで、「おれ、これ分かる。そうしてるよ」なんて言ってました。

確かに、私の気持ちにとてもよく「共感」してくれます。

私のことを、「この人はとりあえず共感して慰めてあげないといけない(そうすれば、ご機嫌になって色々と元気に邁進し始めるから)」と、なんか分かってるのかも・・・。

子どもにも、男女脳の違いについて教えてあげると、素直に「違いを知って面白がる」をやってくれるのかもしれません。それがまた、大人には学びなったりしそう。

お読みいただいた方にも、何かヒントになることがあったら嬉しいです。

貴重な学びの機会を提供いただき、キャリコンサロンさん、手塚先生、ありがとうございました!!