通っている学童にも、コロナ感染が広がってきた、小2の夏休み。毎日、自宅で過ごすことになった子どものため、8月は仕事をかなりセーブしました。
企画していたこと、調べておきたかったこと、いろいろできなくなってしまったこともあるけど、想定外な気づきもあったのは嬉しい誤算です。
保育と在宅ワーク、両立の難しさ
まず、たいへんだったことから振り返ります。
「保育しながら在宅ワーク」は、数日ならまだしも週単位、月単位になるとたいへんですね。
子どもがひとりでもできる自習内容の設定、モチベーションアップのフォローもさることながら、
分からないとか飽きたとかで、話しかけてくる(笑)。
物理的な時間のみならず、集中力が途切れるし、
邪険に扱わないよう気も遣うので余計にすり減りました〜・・・。
学んだこと
「作業レベル」の業務だったら、自宅で子どもの面倒を見ながらこなせるけど、
例えば記事の構成をゼロから考えるとか「考える系」の業務は、子どもに邪魔されない時間を確保して集中して取り組まないと、無理ッ。
集中できない→ジレンマ・イライラ→子どもにパワーを吸い取られ→再起不能に陥りましたww
集中して取り組みたい業務と、多少気が散ってもできる作業を、きっちり分けて取り組む。
改めて、業務細分化の大切さを痛感しました。
(女性は脳の構造上、同時にいろんなことを進められるから、逆にそれが禍となった節もある。)
期待した通りの幸せ
とはいえ、「夏休み中、子どもが自宅にいる」
これは、私にとっては期待していた通り、とても幸せなことでした。
毎日3食ともにし、遊びも寝るときも一緒。
近所の和菓子屋さんへかき氷を食べに行ったり
たこ焼きパーティしたり
オセロしたり、庭で花火したり
朝顔やスイカを育てたり
ロボコンやライブをオンラインでリアルタイムに視聴したり・・・
身近なところでたくさんの楽しみを、家族みんなで発見した。
コロナ禍で遠出もほとんどできなかったけど、
こんなにべったりくっついて過ごせる期間は、一生のうちでも限られているから、
とても貴重で贅沢な時間を過ごせたなあと思います。
読書感想文や、調べる学習など、それぞれ1週間かけて
夫と分担して、子どもと対話しながらそれぞれしっかり取り組めたことや、
今春から習い始めた剣道のお稽古では、「自分で改善点を意識して自主練習する」という学習行動が身についてきたことも、とてもよかったです。
気づいたこと
そこで気づいたのは、子どもが楽しそうだったこと。
特別なことはほとんどなかったけど、私と夫とずっと一緒に過ごせることが嬉しいと言ってくれて、
毎日、弾けんばかりの笑顔を見せてくれました。
(とても賑やかだったというか、うるさかったけどw)
時には会議を覗きにきたり、
仕事をしているところに触れられたのもよかったみたいです。
「納品終わった?」「まだ?じゃあ、オレは●●してるね」とか、業務フローをある程度理解して、普通に聞いてくるようになりました(笑)
「想定外の嬉しい誤算」
こうした「やっぱり、思った通り、よかったな」ということ以外にも、
「想定外の嬉しい誤算」が、大きく2つありました。
1つは、これまで「自分のキャリア開発のためには必要」だと捉えていた仕事が、実はそうではないと気がついたこと。
「これ、仕事としてやらなくても、自分の価値には大した影響ないわ」
「これは、やっぱり、心からやりたいことなんだ」
と、見極める目が養われたのです。
限られた時間の中で、いかに取捨選択するか。
もう1つは、子どもを教育するなかで、「自分が人として大事だと思っている価値観」を、改めて自覚できたこと。
子どもにいろいろと注意するたび、「人に言うのは簡単なんだけどね〜」と付け足している自分がいました(笑)
かつて取材で、駐日スウェーデン大使のペールエリック・ヘーグベリ氏が「子どもを持ち育てるなかで、自分を深く理解できるようになった」と育休取得のメリットを伝えていたことを思い出します。
仕事を“脇に”置きながら、子どもと向き合う
子育てを通じて自己理解を深めるというのは、子どもを授かる醍醐味だと思います。
けれども、“子どもと人として向き合うことを最優先する期間”がなければ、
ただ寝食をともにするだけでは、おそらく得ることは難しいのではないでしょうか。
慌ただしい日々のなか工夫して、子どもの声に耳を傾けることも大切。
ときには、仕事に邁進する姿を見守ってもらうことも重要。
ただ、1年に1回でも、数年に1回でもいいから、
自分の仕事やキャリア開発を手放すのではなく“脇に”置きながら、子どもと向き合うことで、
胆力が磨かれ、自己理解が深まり、取捨選択が進む、
結果として、より豊かな人生を歩める“大人”に成長できるのではないかなと思います。
夏休み、おわる。
9月からも、学校の運営体制がどうなっていくのか、見通せないことが多いけれど
あと4ヶ月となった2021年を、ますます実り多きものにしていけますように。