ファミリーキャリア「夫は有形資産、妻は無形資産」というカタチ

新年、あけましておめでとうございます。2021年初ブログは、ファミリーキャリア「夫は有形資産、妻は無形資産」というカタチについて、ご紹介したいと思います。家族としてのキャリア、家族単位でキャリア戦略をたてたいというご夫婦のヒントになれば幸いです。

“ファミリーキャリア”が浸透してきた

2020年は、“ファミリーキャリア” “家族としてのキャリア”について考えたいというご夫婦が、少しずつですが着実に増えてきていることを実感した1年でした。

当ブログを同僚から教えてもらったという方や、実際にファミリーキャリアと検索して当方を見つけたという方もいらっしゃいました。

コロナの影響で、予定していたことが思い通りに行かなかったり、本当に望む生活をしたいと一歩踏み出そうとするタイミングで、

「やはり大事なことは、家族がみんなが笑顔で過ごせることだ」

「そのためには、どのようにキャリアを築いていくべきか」

“ファミリーキャリア” “家族としてのキャリア”について、真剣に向き合う方々が、お話を聞かせてくださったように思います。

「夫は有形資産、妻は無形資産」

ご相談のなかでは、私自身の経験について、ご興味を持ってお話を聞いてくださるご夫婦もいらっしゃいました。

なぜ、どうやって、“ファミリーキャリア” “家族としてのキャリア”に至ったのか。その背景について、ご質問いただきました。

それは、キャリアコンサルタントを志す学びの中で行った数々のフレームワークからの学びや気づき、2016年頃から数年間の「働き方改革」に関する取材を通じて得た多様な観点の膨大な情報、この2つをほとんど夫と共有したことが大きいのですが、

いちばん驚かれ、また関心を持たれた点は、「夫は有形資産、妻は無形資産」を構築できるよう、キャリアを選択しようという戦略についてです。

有形資産とは、お金、土地、地位など、形ある資産のこと。

無形資産とは、「LIFE SHIFT」の要約記事 でも紹介しましたが、スキル、健康、多様な人脈など、キャリアシフトを柔軟かつ円滑に行っていくための資産を指します。

そうした発想に至った背景について端的に説明すると、日本社会では共働き世帯のほうが専業主婦がいる世帯よりも割合は多くなりましたが、男女の賃金格差は依然として埋まっていませんし、劇的に埋まる気配は残念ながらまだありません。

また企業規模や業種別にも平均賃金に差が存在しています。そのような労働環境の中で、長い目で見てどのようなキャリア選択をするのが夫婦にとってベストかを考えよう、ということです。

お仕事の状況やキャリア志向により、さまざまな選択肢があると思いますが、1つのカタチとして「夫は有形資産、妻は無形資産」という役割分担もあるのではないでしょうか。2021年はこのことを広くお伝えしていきたいです。

家族みんなが笑顔で過ごすために

「夫は有形資産、妻は無形資産」とはいえ、長い人生のなかでは担当が逆転してもいいと思いますし、いずれ役割を交代して夫の無形資産構築を支えるために妻は長い目でキャリアを構築していくべきだともいえます。

終身雇用制度の維持はもはや無理だとトヨタ社長が明言するなど、2020年はジョブ型雇用が改めて注目された年でもありましたが、組織におけるピラミッド構造は依然根強く残っており、年齢を重ねれば限られた職位の争奪に敗れるなど、有形資産の構築は頭打ちとも言えるからです。

家族みんながいつまでも笑顔で健康に過ごすためには、お互いのキャリアの“正念場”の時期をずらして、有形資産と無形資産の担当を両者でうまくスライドしていくことが、重要なのではないでしょうか。

そして、このような考え方が広まることで、「私の方が稼いでないから」と引け目を感じてしまう女性が減っていったらいいなと思います。

 

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