連載ファミリーキャリアであゆんでいこう vol.3 のテーマは、「強み」。自己分析をして仕事での強みを見つける方法や、強みの作り方・磨き方、家族で話すときに意識してみることをご紹介します。
強みとは
自己分析をして仕事での強みを探すとき、おすすめなのは「好き」で没頭でき、自分ができることの中でも「得意だ」を感じられることを探してみることです。
例えば、何か物が壊れてしまって困っている人を助けることが好きで、見返りも求めず没頭でき、自分としても諦めずに修理できる方法を模索することができ得意だと感じる、など。
この場合は、「困っている人を助けるため、どんなものでも諦めずに修理すること」は強みといえるのではないでしょうか。
転職活動などを強みを他者に自己PRする際には、
- 粘り強さ(困っている人を助けるためなら、どんな困難でも諦めない)
- 問題解決能力(必ず修理するという意思を持って、さまざまな選択肢を試し最適解を模索する)
- 共感性(困っている人に寄り添い、助けてあげたいという気持ちがモチベーションになる) など、
このように一般論化して伝えることもできるでしょう。
「強み」とは、「好き(没頭)」×「できる(得意)」の両方を満たすものなのです。
強みの探し方・見つけ方
「強みとは好きで得意なこと」と言っても、なかなか自分の強みを見つけられないという方は少なくありません。
それは、「他の人と比べたら、自分なんて大したことない」と相対評価をしてしまっているからではないでしょうか?
あるいは、好きで得意なことは、自分にとっては空気を吸うように自然に努力して学び工夫してできるようになったことも多く、自分自身にとってはできて当たり前だからかもしれません。
まずは、他人と比べるのをやめて、できることや好きなことをできるだけ多く書き出してみましょう。昔好きで得意だったけどやめてしまったことなども、やめた理由も含めて思い返してみるとよいですね。
強みの磨き方・作り方
「好きで得意」なことが見つかったら、そのスキルの希少性を高めていくことを考えます。
例えば、私はライターとしてビジネス系のさまざまな領域のコンテンツを書いていますが、ライター×キャリア、ライター×ドローン、ライター×速さ、ライター×SEOなど多様な観点で「書く」という強みを「他者と比べてより上手くできる」よう磨き続けています。
「好きで得意」が見つかってはじめて、「競合他者の比較」や「どんなニーズがあるか」から逆算して、強みの磨き方を決めていくのです。
「好きで得意」なことであれば、嫌いなことや苦手なことに耐えて頑張るよりも、圧倒的に成長スピードは早いはず。また、成長し続けることが可能です。
強みを新たに作る場合は、「いまはまだ上手にできないけど、好きで没頭できる」ことを伸ばすのがおすすめです。
家族でお互いの強みを教え合う
最後に、お互いの強みについて家族で話し合うとき、意識してみることをお伝えします。
「その程度のスキルなら、他に上手い人はたくさんいるよ」と相手が自信を失うような言葉を返すことはやめましょう。事実そうだったとしても、「好きで得意なこと」を自覚し、努力してより伸ばしていくことこそ、強みを見つける本意です。
「自分にはできないから、○○のこういうところはいつもすごいなと思っているよ」「〜〜をしているときは、いつも生き生きとしているよね」など、良い意味で自分や他人を引き合いに出して、相手の特徴を噛み砕いて教えてあげられたら素敵です。
家族という一番身近な人からそんな風に言ってもらえたら、頑張る勇気が湧いてきますし、家事育児の分担や子どものキャリア教育など家庭運営における相互補完性も意識しやすくなるのではないでしょうか。
また、「こういうところを磨くために、〜〜も学んでみたら?」など、お互いにアドバイスやサポートまでできたら最高ですね。相手の強みをもっと伸ばす方法を家族が一緒に考えられるっていうのは、 ファミリーキャリア の醍醐味だしゴールの1つだと思います。
次回vol.4では、6つのパーソナリティタイプから職業選択について考える「RIASEC」についてご紹介します。
●連載一覧の表示の仕方:記事の下のほうにある「# ファミリーキャリアであゆんでいこう」をクリックしてください。
▼連載初回では、ファミリーキャリアとは何か、夫婦で「家族としてのキャリア戦略」を話し合い描くためのフレームワーク9つの概要と目的についてご説明しています。