従業員同士が感謝の言葉とピアボーナスをWeb上で送りあえるサービス「Unipos(ユニポス)」を提供する、Fringe81株式会社の子会社Uniposは2020年4月30日、「テレワーク長期化に伴う組織課題」に関するアンケートの結果を発表した。
これは、全国のテレワークを実施している上場企業に勤務する管理職333名(男性327名、女性6名)、20-59歳男女553名(男性509名、女性44名)を対象として行ったもので、今現在テレワ―クを実施している企業のうち約49%が、2月以降に急遽テレワークを導入したことが明らかになった。
注目すべきは、テレワーク導入前後を比較して、実施している一般社員の44.6%が、「チームの生産性が低下した」と回答していること。管理職の38.7%よりも、多い割合だった。
また、テレワーク導入前後を比較して、上司や同僚の様子が「分かりづらい」と回答した一般社員は48.4%、部下の仕事ぶりが「分かりづらい」と回答した管理職は56.1%にも上った。
しかし、「新型コロナウイルス感染症が収束した後も、会社にテレワーク推進を望みますか」という質問に対しては、管理職56.1%、一般社員41.0%が肯定的だ。
同アンケートの考察によると、「コミュニケーションの取りづらさ」や「社内連携のしづらさ」といった課題をすることが、長期化するテレワークの鍵だとしている。
ところで2020年2月、デロイト トーマツ グループと一般社団法人at Will Workが共同実施して発表した「働き方改革の実態調査2020」によれば、働き方改革の目的は従業員満足度の向上・リテンションである一方で、実施した施策は長時間労働の是正などコンプライアンス遵守に止まる現状が浮き彫りになっている。
同調査では、コンプライアンスの徹底から、既存業務の効率化、そしてイノベーション創出へと、段階的に多様な働き方を実現するフェーズにあると指摘されている。
今回のコロナウイルスの影響によるテレワークの長期化を、組織としての生産性向上に一丸となって取り組む起爆剤にして、既存業務の効率化に取り組むことは、厳しい経営環境の中ではとても難しい一方で、それをできた企業や組織が、長い目でみて競合優位性を高めることになるのではないかと思う。
(Unipos プレスリリースはこちら)