連載ファミリーキャリアであゆんでいこう vol.6のテーマは、「シュロスバーグの4S理論」。状況、自分自身、支援、戦略の4つの視点で、さまざまな転機を乗り越えるために現状を見つめ直すやり方をご紹介します。
4Sとは
4Sとは、4つの英語の頭文字をとったものです。
- Situation:状況
- Self:自己(自分自身)
- Supports:支援
- Strategy:戦略
人生におけるさまざまな転機が訪れたときに、現状を俯瞰して把握することで、今後の戦略を立てていくために役立ちます。
アメリカのキャリアカウンセリング研究者であるナンシー・K・シュロスバーグ氏によって唱えられました。
シュロスバーグ氏の「4S トランジション・モデル」によると、トランジション(転機)には、
- 結婚や死別など「予期できるイベント」
- 突然のリストラや事故などの「予期していなかったイベント」
- 子供ができなかった、昇進できなかったなどの期待していたことが起こらなかった「ノンイベント」
の3つがあります。
トランジション(転機)が起きると、
ライフロール、人間関係、日常生活、自己概念のうち、必ずどれか1つが変化するといわれています。
トランジション(転機)による変化を客観的かつ冷静に捉えて、今後のあり方を見つめなおし、
次の行動に移していくために、「4S」というフレームを活用するとよいでしょう。
特に、結婚や育児でライフロールの変化が、自分だけ起きてしまってつらい、と感じている女性の方が、現状を整理してパートナーや家族と話し合うきっかけとして、この「4S理論」からヒントを得る方は多いように感じています。
次回vol.7では、「5つの夫婦モデル」について解説します。
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▼連載初回では、ファミリーキャリアとは何か、夫婦で「家族としてのキャリア戦略」を話し合い描くためのフレームワーク9つの概要と目的についてご説明しています。