共働き夫婦「家事育児の分担」を円滑に vol.6 — 家事育児分担のよくある打ち手(3/3)

連載【共働き夫婦「家事育児の分担」を円滑に】vol.6では、家事育児分担のよくある3つ打ち手のうち、3つめの「アウトソース」について、メリットとデメリットを探ってみます。

連載vol.4では「妻はマネージャー、夫は部下」について、連載vol.5では「タスクの分割」について、私自身の体験を振り返りつつ、メリットとデメリットを考察してみました。

図版_家事育児分担のよくある打ち手(3/3)

今回は、わが家で利用してきたシッターサービスや家事代行、時短家電ロボを紹介しながら、アウトソースのメリットとデメリットについて考えてみます。

アウトソースはメリットだらけ?

テクノロジーの導入や、掃除や子供の送迎などを他者にサポートしてもらって、家事育児の負担を軽減することを「家事育児のアウトソース」と呼んだりします。

実は、「家事育児をアウトソースする」という表現自体は、あまり好きではないのですが、

(家事育児を面倒な仕事のように捉えているようにも感じられるため)

共働き夫婦がともにキャリアを諦めず、また家族みんなが笑顔で過ごすために、できるだけ活用したほうが望ましいと思います。

具体的には、

じいじ・ばあば、保育サービス、家事代行サービスなどに、家事育児を手伝ってもらう方法や、時短家電「三種の神器」などをフル活用して乗り切る方法ですね。

「お金で解決できるなら、いいものは何でも取り入れる。家族の笑顔が増えれば、それに越したことはない」という話は、何度も取材等で聞いたことがあり、同感です。

無意識のバイアスを手放すきっかけになる

またアウトソースは、「本来は私がやるべきなのに」という、女性が性別役割意識として抱きがちな無意識のバイアスを手放すきっかけにもなります。

家事育児の分担が女性に偏る背景には、女性自身が「私がやるべき」だと思い、パートナーに委譲しない、任せないという側面もあるかもしれません。

アウトソースは、他者に委ねるトレーニングになり、これは密かなメリットです。

また、仕事では出会わない人との交流や、子どもにも普段は周りにいない大人と接する機会になり、親子ともに多様な価値観の学びになるのです。

住んでいる場所で利用に制約も

わが家は、じいじ・ばあば、親戚一同みんな遠方なので、頼ることができません。

それで、行政や民間のさまざまなサービスを検討&試してみました。

最初は、比較的安価な、区のファミリーサポートやシルバー人材センターを検討するも、残念ながらスケジュールなどのマッチングがうまくいかず。

いまは保育はキッズラインと、家事代行はタスカジを利用しています。毎週や隔週でサポートいただき、本当にありがたいです。

ただ、まだまだ地方では、シッターさんも家事代行も利用が難しいエリアが多いようです。昨年の2拠点居住のときに利用したかったのですが、いずれもサービス提供者がゼロでした。

時短家電「三種の神器」とは、ドラム式洗濯乾燥機・食洗機・ロボット掃除機の3つだそうで、食洗機のみ導入しています。これはもう手放せない・・・。

しかし、わが家は戸建のペンシルハウス(坪数は少なく縦長)なので、ロボット掃除機はなじみそうにありません。

住んでいるエリアや物件によって、まだまだ利用に制約があるようですが、利用できる環境にあるのなら、アウトソースを一度は試してみることをおすすめしたいです。

コスト「以外」に気になったデメリット

でも、やっぱりお金がかかります。

機械や第三者に多くのことを任せられる、経済的なゆとりがある世帯は限られていると思います。

また、子どもが懐いていたシッターさんが、久しぶりに予約しようとしたらすでに辞められていた、ということが何度か起きました。

基本的にはマッチングサービスなので、仕方のないことだと思いつつ、子どもが「◯◯さんに会いたい」と言っても連絡を取るすべもなく、胸がキュッとなります。

さらに、何より違和感を感じるのは、子どもに生活力をつけさせる機会損失になるかもしれないという点です。

暮らしの中には学びがあります。連載vol.7で詳しく書きますが、家事を「タスク」と位置付けてしまうことで、暮らしの中の学びを取りこぼすリスクがあるかもしれません。

アウトソースするには、心構えが重要だ

きちんと暮らす力を付けることは、人生100年という心身のメンテナンスが極めて重要になるこれからの時代、とても大切なことです。

そうした基礎力があって初めて、テクノロジー導入やサービス利用を上手にマネジメントできるのではないかと思うのです。

家事育児をアウトソースする最初の目的は「可処分時間の確保」ですが、利用を続けるのであれば、

そうすることで何を得たいのか、何を大切にするためのアウトソースなのか、しっかりと掘り下げて意識していくことも、重要になるのではないでしょうか。

 

vol.7 — 家事育児をタスクと捉えない幸せ は、こちらに掲載しました。

 

▼連載初回は、「共働き家事育児」の総論(まとめ)を図解しています。

【図解】共働き夫婦が「家事育児分担」を円滑にする秘訣